皆さん、グレートデンという犬種は知っていますか?聞いた事はあるけど詳しくは知らないという方がほとんどだと思います。今回はグレートデンのブルーマールというとっても綺麗な毛色について調べてきました。
でも、ブルーマールという毛色はちょっと注意が必要な毛色だったんです。グレートデンのブルーマールを飼うという事はよほどの覚悟が必要なのです!
グレートデンのブルーマールとは
ブルーマールは灰色に近い独特のまだら模様の毛色とブルーアイが特徴で、その色合いや眼の色のバランスによっては人気の種類なのです。しかし、グレートデンのブルーマールは認められていない毛色(ミスカラー)なのです。
犬の色素は、胎児期の神経系内臓系の形成に大きく関わっていて、マール遺伝子は色素を抜く働きをする(正確に言えば、ランダムに、部分的に、色素細胞の働きを抑制させてしまう)ので、難聴や盲目、内臓奇形を抱える個体は他の毛色に比べて多いです。
- ダックスフント
- チワワ
- コーギー
- シェルティー
- ボーダーコリー
- オーストラリアンシェーパード
人気の犬種にも多いんですね。
引用youtube
こんなにきれいな毛色なのにミスカラーと呼ばれるのは可哀想ですね。
- グレートデンのブルーマールは人気のハルクインのカラーを産ませる時に出て来てしまうカラーなんです。(出ない時も勿論有りますが、昔はブルーマールが産まれると淘汰(とうた)(殺される)されて来た子です。
- 遺伝的な疾患があり、耳が聞こえないとか目が見えないとか、リスクを背負う事があると言われています。しかし一部のサイトでは、このカラー(ブルーマール)を「希少カラー」と言って販売しているところもあるようです。
- 間違ってはいけません、希少カラーではありません。
- その昔は淘汰されていたので世に出回らなかっただけでなのです。
- 今では淘汰される事が減り、世に出て来ましたが、リスクを持っているのは確かなのです。
グレートデンのハルクインとは
グレートデンの毛色の系統は、 大きく2つに分けられています。白い毛の上に黒や灰色のまだらもようが入ったパターンをハルクインといいます。
一見スポットのようにも見えますが、斑点が黒一色でないのが特徴です。 とても派手な模様のためピエロが由来となっており、グレートデンだけに稀に現れるとてもゴージャスな模様です。
- ハルクイン系
- フォーン系
ハルクイン系のワンちゃんはこんな感じです♪
View this post on InstagramPJとピースにも会えました🎵 5月28日のことです😅 #グレートデン #グレートデンハルクイン #イマジンドックス #imaginedogs #greatdane #greatdanemoments
引用インスタグラム
牛みたいな柄がとっても綺麗なハルクインですよね♪
- ブリンドル
- ブラック
- ブルーマール(ブラック&グレイ)
- ボストンカラー(マントルカラー)
- それらの中間色
- etc.
これらの多彩な毛色の中で最も人気の有るのが、ハルクインです。しかし、このハルクインとは生物学的には奇形種なのです。
- アルビノ化していく過程の毛色
- 盲目、難聴、その他の、アルビノ特有の生物学的疾患が極めて多く発生する
- 感染症や病気に対する免疫力も弱い
- アルビノの白い皮膚の箇所は紫外線にも弱い
- 性格もフォーン系に比べるとかなり気性の荒い個体が多い
ハルクイン同士を交配し続けるとアルビノ化が進み、最終的には全身真っ白で盲目、難聴、体型は奇形、性格は猛獣、と言う個体になってしまいます。 グレートデンの原産国のドイツではアルビノ化を防止する為に、雄雌共ハルクインの交配は禁止されておりハルクインの作出には雄雌どちらかに、 ブラックを使わなければなりません。
つまり生まれたハルクインの両親はハルクインとブラックだけなのです。しかし残念ながら日本にはこのシステムは有りません。
引用:yahoo!知恵袋:グレートデンのハルクインは奇形。(外部サイトに飛びます)
- 犬種は違いますが、遺伝子疾患についてはこちらの記事でも詳しく説明されてます
ミニチュアダックスのダップルって『寿命が短い』って本当!?併せてご覧下さい。
関東にお住まいの方でグレートデンの子犬をお迎えしたいよという方はこちらの記事をグレートデーン専門ブリーダー!関東・千葉県で見つけました!もご覧下さい♪
ブルーマールという毛色を作り出す遺伝子について
ブルーマールという毛色を作り出す遺伝子ですが、実は、ハルクインとなるために必須の遺伝子であることが明らかにされているのです。大文字の HとMは優性遺伝子となります。
- ハルクインになる(H)
- ハルクインにならない(h)
ハルクインやブルーマールといった綺麗な毛色の遺伝子は優性遺伝なのに遺伝子疾患が伴うという事は皮肉なものですね。
- ブルーマールになる(M)
- ブルーマールにならない(m)
以上の事からこの、ブルーマールとハルクインの遺伝子の組み合わせと毛色との関係は、以下の4パターンとなります。
- ハルクインになる因子を持ち(H)、ブルーマールになる因子を持つ(M)場合⇒ハルクインとなる(HM)
- ハルクインになる因子を持たず(h)、ブルーマールになる因子を持つ(M)場合⇒マールとなる(hM)
- ハルクインになる因子を持ち(H)、ブルーマールになる因子を持たない(m)場合⇒マールにも ハルクインにもならない(Hm)
- ハルクインになる因子を持たず(h)、 ブルーマールになる因子を持たない(m)場合⇒マールにもハルクインにもならない(hm)
ハルクインの子犬を得るためには、必ずマールの因子が必要となります。ですので、どんなに頑張ろうとも、ハルクインだけを得てマールは完全に生まれてこないという状況を作ることは、遺伝子レベルで見ると不可能だということになるのです。
まとめ
- ブルーマールは灰色に近い独特のまだら模様の毛色とブルーアイが特徴
- グレートデンのブルーマールは認められていない毛色(ミスカラー)とされている
- 難聴や盲目、内臓奇形を抱える個体は他の毛色に比べて多い
- ブルーマールは人気のハルクイーンのカラーを産ませる時に出て来てしまうカラー
- ハルクインだけを得てマールは完全に生まれてこないという状況を作ることは、遺伝子レベルで見ると不可能
- ハルクインの子犬を得るためには、必ずマールの因子が必要となる
さてここまでグレートデンのブルーマールやハルクイーンの遺伝子についてお話してきました。人気のハルクイーンのカラーを得るためにはブルーマールは生まれてくる事が分かったと思います。
どちらにしても遺伝的な疾患を抱えた子犬になる可能性が高い事に変わりありません。もちろん元気に寿命を全うできる子もいますが、その反対の子も居るのも確かです。
この問題は今後、どのように扱われていくのでしょう?確かに魅力的な毛色ですが、積極的に繁殖する事は問題だと思います。この超大型犬の病気の介護は誰にでも出来る事ではありません。
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