胴長短足で明るく、活発な性格の大人気のワンちゃんミニチュアダックスフンド☆前回はミニチュアダックスフンドにかかりやすい病気としてヘルニアについて調査しましたが、今回は前回とまた内容を変えてヘルニアについて詳しく調査しました☆
前回はヘルニア初期症状や予防についてお話ししましたが、今回はミニチュアダックスフンドがヘルニアを患ってからの治療法やリハビリについて調査しました☆
Contents
ミニチュアダックスフンドのヘルニアの治療について
ワンちゃんは他の動物にくらべて『椎間板ヘルニア』になりやすいです☆ヘルニアはミニチュアダックスフンドのように胴長短足の犬種のワンちゃんに多いです☆もし、愛犬がヘルニアを患ってしまった場合、どのような治療法が行われるのか、お伝えします☆
引用インスタグラム
大変だけど頑張ろうね♪
ヘルニアについて
はじめにヘルニアについてお話しする前に予兆についてお伝えします。
ヘルニアの予兆
ヘルニアと診断される前に、このような予兆があったら注意しましょう!
- ブルブル震える
- いつもよりゆっくり動く
- 背中を丸める姿勢が多くなる
- 階段やソファーなどの登り降りをしない
- 触ろうとするとよける
- 触ったら悲鳴を上げたり、急に噛んでくる

ヘルニアとはどんな病気?!
ヘルニアとは体内にある器官が、本来あるべき場所からはみ出している状態をいいます。
- おへそが出ている➡臍(さい)ヘルニア
- 腸管が出ている➡鼠径(そけい)ヘルニア
椎間板(ついかんばん)は、背骨の間にあるゼリー状の組織で、骨と骨の間でクッションのような役割をしています。椎間板は外側が『線維輪(せんいりん)』、内側が『髄核(ずいかく)』という組織からなっています。

椎間板ヘルニアというのは椎間板が何らかの原因でそれてしまい、脊髄を圧迫している状態をいいます。椎間板ヘルニアは起こった場所によってこのような症状が起こります。
- 脚にマヒが起こ
- 歩行困難になる
- 排泄のコントロールができなくなる
ワンちゃんが椎間板ヘルニアになる原因はこのようになります。
- 加齢によるもの
年を取ると線維輪が亀裂(きれつ)して、髄液が入り込むことによって線維輪が押し上げられて、さらに線維輪が脊髄を押してしまいます。
- 遺伝的なもの
『軟骨異栄養症(なんこついえいようしょう)』の遺伝子を持つワンちゃんは、本来ゼリー状の髄か核が生まれつき固いのです。その固い髄核が線維輪を圧迫して亀裂して、髄核が線維輪からそれて、脊髄を圧迫してしまいます。
ヘルニアの初期症状や予防対策についてはこちらミニチュアダックスフンドのヘルニアの初期症状と予防対策!!をご覧ください。
引用Youtubeその後この子は歩けるようになったそうです!良かったね♪
椎間板ヘルニアの治療法について
椎間板ヘルニアの治療法は内科的治療と外科的治療があり、ヘルニアの進行具合によって治療法は異なります。
内科的治療法
軽度の場合は痛み止めや解熱鎮痛剤(げねつちんつうざい)といったステロイドなどの内服液で炎症を抑えて、安静にさせます。場合によってはケージレストといって、トイレ以外はケージの中で安静にさせることです。
ケージレストの期間は4~6週間ですが、実際ワンちゃんにとってはストレスがたまり、ケージの中でずっとおとなしくするのは難しいです。飼い主さん自身も可愛想に思うようです。
痛みが引いたからといって動いてしまうと、再発や悪化の可能性は高くなります。安静を指示された期間は必ず守りましょう。
引用インスタグラム
ケージレストはワンちゃんにとって苦痛ですよね。メイちゃん、頑張ろうね♪
外科的治療法
重度の場合は手術になりますが、原因となる椎間板を取り出します。その後はリハビリを行って回復に向かいます。内科的治療法に比べて再発率は低いですが、ゼロではありません。
椎間板を取り出しても、椎間板は背骨の椎骨(ついこつ)と椎骨の間にあるので、1ヶ所手術をしても他の場所にまたヘルニアになる可能性があります。その他麻酔や痛みといったリスクもあります。
軽症の段階で治療すれば完治はする?!
外科手術をすることによって良くなりますが、軽度のマヒは残ります。手術後の管理やリハビリが最も大切です☆リハビリは飼い主さんのサポートも必要としています。病院によっては鍼治療を行うところもあります。
鍼治療は椎間板ヘルニアだけでなく、皮膚疾患や糖尿病などの内臓系の病気でも行われる時もあります。
椎間板ヘルニアのリハビリ法
手術が成功しても神経マヒが回復するかどうかは、術後のリハビリ治療の良否にかかっています。リハビリの目的は筋肉の持続性収縮を防ぎ、運動や感覚を司る脊髄神経を回復させることです。
万が一、後肢がマヒしても、四肢を動かすことで、脊髄反射(脊髄が中枢となって起こる最も単純な反射)を利用した歩行ができるようになる可能性が残されているので、術後のリハビリはとても重要です。
リハビリの期間は最低3ヶ月、できれば半年、粘って1年のつもりで、焦らず怠けず続けることが重要です。
リハビリではどんなことが行われるか?!
手術をした後の生活はリハビリが必要になります。日本には動物専門のリハビリ施設は数少ないのが現状です。
- プールの中での歩行訓練
プールに入って全身の筋力をアップさせます。
引用Youtubeリハビリ頑張るんだワン!
- バランスボールまたはディスクを使った筋力トレーニング
ディスクの上に立ってバランスをとるだけで、筋肉が鍛えられます。
引用Youtubeこのリハビリの仕方は参考になれます♪
- 温浴
自宅でも可能な最も効果的な温熱療法のひとつです。温浴で血行が促進され、患部のみだけでなく、全身の老廃物を取り除き、栄養と酸素を送り込み、免疫細胞や自律神経が活性化され、自然治癒(ちゆ)が確実に促進されます。
引用Youtube温浴はご自宅でもできますし、効果は高いようです!
- マッサージ
湯船でワンちゃんの患肢(かんし)や背中をさするようにマッサージをします。
引用Youtube湯船ではありませんが、肉球マッサージも効果的ですよ♪
- 屈伸運動
マットの上でワンちゃんを仰向けにした状態で、左右の後肢または前肢を交互にゆっくり屈曲と伸展を繰り返して、患肢の運動神経に刺激を与えます。
引用Youtubeリハビリのやり方をよく見てみましょう♪
- 水泳
患肢に負担をかけずに全身運動が長時間(30~60分)できるメリットがあります。
引用Youtube絶対に頑張るんだワン!
- タオル歩行
ワンちゃんの下腹部(かふくぶ)にタオルを通して、下半身を持ち上げて、歩行訓練させます。専用のハーネスを利用しても大丈夫です。1回5~10分×1日2回以上歩行練習をさせます。
引用Youtube17歳のダックス君!かなり年なのに頑張ってます!
- カートトレーニング
犬用の車イスに乗せて歩行訓練を行います。この時車イスをリードで軽く引いてあげると負担が軽くなり、ワンちゃんは歩きやすくなります。1回10~30分×1日2回の歩行練習で大丈夫です。
家庭でも積極的にリハビリを行うように指導されます。
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リハビリ頑張っているようですね♪
その他としてこのような治療法もあります。
- お灸治療
お灸も鍼や指圧と同じ、適したツボに施術しなければ効果はないので、家庭では難しいです。
- 鍼治療
ワンちゃんの後肢にマヒがあり、手術を受けない温存療法です。

鍼治療法だけで回復するケースも少なくありません。ワンちゃんの体に負担をかけず、安全性が高いのが鍼治療法のメリットです☆
いぬ・ねこのきもちあるいはSippoのページにて全国の病院またはリハビリ施設を探すことができます。
引用インスタグラム
今日からリハビリスタート!頑張って元気になろうね!
気になるヘルニアの手術費用は?!
手術費用は病院によっては異なりますが、20~50万円程度です。
- CTスキャン
- 手術前の検査料
- 手術料
- 麻酔料
- 約1週間分の入院料
- 薬剤料
- コルセット代
その他施設によっては別途でリハビリが受けられ、そこでもリハビリ料金がかかります。また、鍼治療法を行う獣医師もいますので、長期的に治療を行うと10万円を超えます。

ヘルニアの再発を防ぐ方法とは?!
内科的治療で一時的に症状が回復しても、再発する可能性は高いです。病状を再発させないために次のことに注意しましょう!
体重管理
体重の増加は背骨に負担がかかるので、太りすぎに注意しましょう!体重を減らし過ぎてしまうのも筋力が落ちてしまうことによって背骨に負担がかかってしまうので、適度な運動で筋力を維持していきながら体重管理しましょう。
室内環境
フローリングは滑りやすいので、滑り止めのワックスを塗るか、滑り止めのマットやカーペットなどを敷きましょう。また、ワンちゃんの爪や足裏の毛をカットすることも大切です。
その他ソファーの登り降りをさせないようにしたり、スロープを設置したり、飛び降りそうな所には登れないようにしたりと室内環境を見直ししましょう。
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このマットは良いですね~♪ヘルニアを患っているワンちゃんには最適ですね♪
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スロープをDIYですか。すごいですね♪
運動について
ジャンプや激しい運動、跳び跳ねたりするような背骨に負担がかかることは避けましょう。状態が安定している時は筋力の維持や体重管理のために散歩は重要です。長時間に散歩を行うのではなく、短時間(10~15分)の散歩を1日に2~3回行いましょう。
ただし、炎症や痛みがあるときは無理に運動や散歩をさせずに安静にしましょう。
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コルセットをつけて散歩をしてますね♪頑張ってね♪
抱っこの仕方について
飼い主さんの体にしっかりと密着させ、ワンちゃんの腰部(ようぶ)全体を包み込むように安定感のある抱っこをするようにしましょう。また、抱っこの仕方を獣医師に相談してみましょう。
リードや首輪について
椎間板ヘルニアを患っているワンちゃんの場合は首輪よりハーネスを利用することをおすすめします。椎間板ヘルニアを患ったことによって、足腰の筋力が弱くなっています。ハーネスを使うことによってワンちゃんの歩行を助けて、散歩を続けることができます。
ヘルニアの症状によっては完治せず、歩行が困難になってしまった場合、ハーネスを使用したリハビリは効果的です。ハーネスを利用すれば歩行する力を全身に分散できるので、歩行しやすくなります。これを継続すれば自力歩行も可能になるかもしれません。
引用インスタグラム
おしゃれなハーネスですね♪
みんな頑張ってきました!(動画)
これらの動画はヘルニアの治療やリハビリによって元気になった子たちの動画です☆
引用Youtube退院して3日経ちましたが、一生懸命歩いてます!
引用Youtubeこの子は以前ヘルニアを患っていましたが、今はすっかり良くなりました!
引用Youtubeこの子はヘルニアによって半身不随でしたが、奇跡的に回復しました!
引用Youtubeこの子は重度のヘルニアだったのに、鍼治療だけでこんなに元気になりました♪
まとめ
- ヘルニアは早期発見・早期治療
- ヘルニアの治療法には内科的治療法と外科的治療法とある
- ヘルニアの手術後はリハビリが最も重要
- ケージレストの期間を守り、安静させる
- お灸や鍼治療も効果が期待される
- ハーネスを使った歩行訓練は効果がある
皆さん、いかがでしたでしょうか?愛犬がヘルニアを患うと愛犬が苦しむだけでなく、ご家族の方々も愛犬が苦しむ姿を見て心苦しくなりますし、経済的な面でも大変になります。ヘルニアは早期発見・早期治療が重要です☆
愛犬に苦しい思いをさせないためには、日頃から愛犬の様子を見て、いつもと様子がおかしいと思ったら、すぐに病院へ連れて行くことが大切です☆